前記の続き…
叔母(主人の父の妹)の退院日が施設の入所日
つまり、病院から施設へ直接移動ということだ
だから予め、この退院日の日付で住民票も転出届けを出しておいた
全てが順調に見えた…
ところが…
退院日の二日前、病院から主人に連絡が来た
この数日前に、夜中トイレへいくために廊下を歩いていた叔母が転んで腰を痛めた
しばらく腰の痛みを訴えていたので、念のためMRIを撮った方がよいとのこと
この病院にはMRIがないので、系列の病院まで家族が同行して欲しいという連絡だ
予期せぬ連絡に、主人も私もビックリ!
慌てて病院に向かい、予め予約してもらったMRI 検査が出来る病院へ連れて行った
叔母はコルセットを腰に巻いていたためか、それほど痛みを訴えていなかったので、主人や私、看護師さん達も、大したことは無いだろうと思っていた
ところが、翌日MRI検査結果を見た主治医からの連絡では、どうやら骨折しているので手術が必要だとのこと…
「今なら簡単な手術で治せるが、このままにしておくと将来背中が曲がってしまい、手術も難しくなってしまう可能性がある…」
という内容のお話だった
ただ、本人は「もう手術はしたくない!このままでいい!」の一点張り!
本人の承諾無しには手術は出来ないと言うのだ
この時点での情報から判断すると、親族としては、将来を考えて、今手術をした方がいいのではないかと誰もが考える…
そこで、本人を説得するべく、退院予定だったこの日に面会に出かけたのだった
面会は2名までと制限されていたので、最も説得力のある主人の母(叔母から見たら義理の姉)と主人(甥)が4階の病室に向かった
約30分ぐらい経っただろうか…
二人が病室から降りてきた
「どうだった?」
しっかりと説得できたか、手術を承諾したか心配だった
「あのね、結論から言うと、手術はしないことになった」
(え~、やっぱり説得できなかったのか~)
と一瞬がっかりしてしまったのだが…
「本人に会う前に、看護師さん達に話を聞いたらね、みんな手術が必要だと聞いてびっくりしていたんだって!この程度の骨折なら、固定していれば大丈夫だし、何より高齢(87歳)の全身麻酔の方がよっぽどリスクが高くなるんだそうだよ」
(へぇ~そうなんだあ~)
「叔母さんに会ったときもね、『自分が親族の立場だったら手術を勧めるだろうけど、私はもう手術はしたくないんだよ』と冷静に判断していたから、これ以上無理強いする必要ないという結論になったんだ…」
主治医も 看護師さん達も 自分の立場や経験から必要な情報を患者や親族に伝えるが決定権はない
それらをどう判断し、決断するかは、我々患者側に委ねられる…
叔母さんが自分で決断したことなら、我々はそれを尊重するしかない!
ということで、退院は1週間後の土曜日ということになった
退院当日
退院日までの支払いも済み、お世話になった病院の方々にお礼を言って、車に乗り込んだ
道中は長かったが(片道1時間半)、腰への衝撃が軽くなるように車の座席にクッションをたくさん用意して、何とか無事施設へ送り届けることができた
施設では、入居のためのさまざまな契約があり、丸2時間 署名・捺印を何枚したことか…
(ほとんど主人が一人で書いていたので、大変そうだった)
まあ、どれもこれも何かあったときの必要な手続きなのだろう
全ての契約が無事終わり、叔母が住まうお部屋に荷物を運び入れた
「また様子を見に来るからね~」
感謝の言葉を繰り返していた叔母を後にして、帰路についた
この施設で、安心して楽しい老後を過ごして欲しい…と心から願った
ほっとしたのもつかの間、数日後に病院から主人に思いがけない連絡が入ったのだが…
この続きは次回へ…